Phronesis / Walking Dark

1

Jasper Hoiby (b)
Ivo Neame (p)
Anton Eger (ds)

Recorded: November 2011, at The Village Recording Studio, DK
Engineer: August Wanngren (Edition Records EDN1031)

アグレッシブにゴリゴリ攻めまくる激烈ピアノトリオ

 ディスクユニオン通販を見ていたら、たまたま中古盤があったので何の気なしに買ってみた。すると聴いてびっくり、おったまげた。こんな強烈なピアノトリオは初めて聴いた。デンマーク出身のベーシスト、Jasper Hoibyをリーダーとするグループ、Phronesisの4作目。全12曲、3人が持ち寄ったパンチの利いたオリジナルがリスナーの脳天をノックアウトする。

 ピアノトリオといえばもっぱらピアニストがリリカルな美メロを奏で、リズム隊が黒子となってそれを支える、みたいなイメージを描きがち。だがこの人たちはそんな常識を超越してる。まさに三位一体のインタープレイが炸裂する。全員がエンジン全開でぶちかます。

 3人揃ってめちゃくちゃ音数が多くてド派手。ピアノのインプロ時にはリズム隊が音を抑える、てな旧来のワク組みから完全にはみ出している。もう津波のように3人同時に行きまくる。怒涛の寄りだ。実は同時に彼らのライヴ盤 「Alive」 (2010) も入手したのだが、どっちがライヴでどっちがスタジオ盤か区別がつかないくらいテンションが高い。

 このリズム隊が作る太くズッシリしたうねりは歯ごたえがある。ドラマーのAnton Egerはドスン、バタンと、とにかく音がデカイのなんの。えらくパワフルなドラミングをする。これにベーシストのJasper Hoibyが負けじと対抗するのだからお祭り状態である。このバンドの太くうねるノリはもっぱらベーシストが生み出している。相対的にピアニストの存在感が小さく感じられるくらいだから推して知るべしだ。

 とはいえもちろん、ずっと全員が行きっぱなしというわけじゃない。ピアノが主役になったり、ドラムが見せ場を作ったりと、メインの役者を小刻みに変えながら楽曲がスリリングに展開して行く。それにつれ、まるでジェットコースターに乗ってるみたいにリスナーはハラハラどきどきさせられる。

 ウツなときに聴くと五体にチカラがよみがえり、ハイな夜にうっかり聴けばそれっきり眠れなくなる。死人も起きる。まさにロック世代のハードなピアノトリオといえるだろう。

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松岡美樹

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