スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Anne Mette Iversen Quartet / Milo Songs

1

Anne Mette Iversen (b)
John Ellis (ts, cl)
Danny Grissett (p)
Otis Brown III (ds)

Recorded: Feb & March, 2011, at Peter Karl Studios, NY
Engineer: Michael Perez-Cisneros (BJUR 025)

知的でハイセンスな作曲のうまさに酔う

 ブルックリンを拠点に活動するデンマーク出身の女性ベーシスト、Anne Mette Iversenの2011年作品だ。彼女のアルバムの中ではいちばんメロディアスな逸品である。知的でハイセンスな構成のうまさが光る。渋い組み合わせのプレイヤーたちのワザも聴き物だ。

 メンバーはジョン・エリス(ts)とダニー・グリセット(p)のツートップに、オーティス・ブラウンIII(ds)とAnneがリズム隊を組む。全7曲すべてオリジナルだ。

 まず1曲目イントロのエリスによるメロディアスなテーマに後頭部ズゴン。(しかもこのフレーズは数小節あとでベースによってリプライズされる、というアレンジの凝りよう)。またM-2冒頭のエリスとグリセットの掛け合いに、ベースがスッとかぶってくるところなんかも計算されている。

 アルバム全編この調子で、主役のAnneは痺れるような名コンポーザーぶりを見せつける。そして大団円の最終曲ではエリスがまた哀感のあるテーマをリフレインして泣かせてくれる。実に曲がよくできており、「次はどんな仕掛けが出てくるのか?」と興味をかき立てられたまま、あっという間にアルバム1枚が終わってしまう。

 もちろん楽曲だけでなく各プレーヤーの演奏もいい。特にエリスとグリセットは代わる代わるほとんどの曲でソロを取っており、「自分のリーダー作よりデキがいいんじゃないか?」と思わせるようなプレイをしている。2人とも力でごまかすのでなく、インテリジェンスで聴かせるタイプである。

 この点はドラマーのブラウンにも共通しており、彼は巧妙に手数を増やしたり減らしたりしながら楽曲に山あり谷ありの表情をつけて行く。M-2ではドラムソロも聴かせているが、決して力まかせにドカドカやるのでなく微妙に抑えをきかせながらメリハリをつけて非常に知的なソロを取っている。

 そんなわけで楽曲のよさと各プレイヤーの迫真の演技におなかいっぱい。深い満足感をあたえてくれる1枚でした。
スポンサーサイト

テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

Anne Mette Iversen / This Is My House

1

Anne Mette Iversen (b)
John Ellis (ts)
Danny Grissett (p)
Otis Brown III (ds)

Recorded: August 14-15, 2005, at Tedesco Studios, NJ
Engineer: Tom Tedesco (Okapi Records Okapi002)

ジョン・エリスが舞い、ダニー・グリセットがきらめく

 ジョン・エリス(ts)とダニー・グリセット(p)のファンならぜひ聴いてほしい1枚。ニューヨークで活動するデンマーク出身の女性ベーシスト、Anne Mette Iversenの好アルバムだ。とにかくコンポジションのよさが飛びぬけており、渋い作風で何度聴いても飽きがこない逸品である。

 なんといってもまずメンバーがいい。主役のAnne(b)にエリス(ts)とグリセット(p)、それにオーティス・ブラウンIII(ds)を加えたレギュラー・カルテットだ。彼らは完全固定メンバーで、Anneが書いた数枚のアルバムを連発している。バンドとしてのまとまりと楽曲のよさがキラリと光る。

 ジョン・エリスは決して熱くならないクールな侘び寂びプレイを決めまくる。かたやグリセットはときに美しく、またあるときはモーダルな得も言われぬピアノを聴かせる。このツートップの演奏を聴いているだけで幸せになれる。

 主役のAnneは裏方に徹したベースプレイだが、とにかく作曲能力がすばらしい。派手にドンパチやる作風ではなく、あくまで渋く4ビートをからめながらも非4ビート系ではNYブルックリンっぽい新しさを感じさせる。随所に哀感漂う耳に残るいいメロディーを散りばめた、おいしい楽曲の宝庫である。なぜこんな才能のある人の作品が、日本でもっと評価されないのか不思議でならない。

 彼女のアルバムはどれもいいが、最新作の「So Many Roads」(2014)はストリングス入りで好みが分かれるかもしれない。初めて聴く人なら本作か、「Milo Songs」(2011)あたりが入りやすい。またDISC-1が弦楽器入りカルテット、DISC-2が通常のレギュラー・カルテットという2枚組「Best of the West + Many Places」(2008)もすごくいい。エネルギッシュでノリノリのジャズもいいけれど、ときには落ち着いた大人の音も聴きたい、という人にはおすすめだ。

テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

プロフィール

松岡美樹

Author:松岡美樹
予定調和じゃない最近のJAZZが好物です。

最新記事
カテゴリ
ブログ内検索
全記事一覧・表示リンク

全ての記事を表示する

月別アーカイブ
最新コメント
最新トラックバック
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
RSSリンクの表示
QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。