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Antonio Farao / Evan

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Antonio Farao (p)
Ira Coleman (b)
Jack DeJohnette (ds)
Joe Lovano (ts, ss)
Judi Silvano (vo on 2,5)

Rec. March 2013, at Clubhouse studios, NY
Engineer: Paul Antonell (P-Vine PCD93744)

アウトするピアノの緊張感に酔う

 アルバム前半は「静」、後半は「動」という構成だが、どちらもなかなか味わい深い。2つの顔をもつイタリア人ピアニスト、アントニオ・ファラオの最新アルバムである。

 ファラオのピアノは、容赦なくアウトしまくるテンションの高さで聴かせる。かたやバラードになれば、これまたフレージングがすごく美しい。

 一方、ジョー・ロヴァーノ (ts,ss) もゾクゾクものの 「うねうねプレイ」 を見せつける。日本では、ロヴァーノのよさがわからない人が多いらしいが不思議でならない。わかりやすく爆発するわけじゃないが、この奇妙な侘び寂び感にあふれるブロウにはまったく痺れる。

 目玉のジャック・ディジョネット (ds) は前半は抑え気味だが、後半になるとビンビン行く。ベースのアイラ・コールマンは地味ながらボトムを支える渋いプレイに徹している。

 オリジナル7曲、その他2曲の計9曲。M-1は妖しいベースのリフに乗り、いきなりロヴァーノがくねくねとのたうつ。続くファラオのピアノソロも素敵な緊張感にあふれている。M-4とM-5、M-6は美しいバラードだ。こんないいメロディが書けるのに、なぜ楽曲にヴォイスを入れるなんて小細工をするのか理解しがたい。とはいえこのアルバム、トータルでいえば今年のベスト○に入れてもおかしくないデキだ。

 録音も非常によく、解像感が高い。各楽器の音像がエネルギッシュに前へ出て、それぞれがきれいに分離し立体感がある。これくらいの音質で聴ければジャズも楽しい。

 ファラオは1965年イタリア・ローマ生まれ。1991年にリーダーアルバム 「ヴィアッジオ・イグノート」 でデビューした。幼い頃からクラシック・ピアノに親しんだが、14才の時にジャズ・クラブに飛び入りしてピアノを弾きまくり、イタリア・ジャズ界の大御所たちのド肝を抜いたという伝説を残している。

 その後ミラノのヴェルディ音楽院を卒業し、母国イタリアで1987年に第11回ミュジカル・レヴュー新人賞を獲得、1991年には最優秀ピアニスト賞を受賞した。また1998 年にはヨーロッパで最も権威あるジャズ賞のひとつ、パリ市主催の 「マーシャル・ソラール賞」 を受賞している。ヨーロッパの顔役だ。
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テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

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