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ジャズの聴き方は2通りある

 ジャズの聴き方は大雑把にいって、2通りある。ひとつはプレイヤー個人の演奏を重視する聴き方。そしてもうひとつは楽曲の良し悪しを重んじる聴き方だ。

 前者は 「個人技こそジャズの醍醐味だ」 という価値観だから、必然的にプレイヤーのソロやインタープレイに耳をそばだてる。するとどちらかといえば、「このアルバムは似たり寄ったりの曲が多いぞ」 とか、「このアルバムは楽曲がつまらないな」 などという聴き方にはならない。

 一方、後者は曲のデキにこだわり、楽曲がよければそのアルバムは作品性が高いと評価する。すると当然、「その盤はオリジナル曲の比率が高いかどうか?」 が大きなポイントになる。

 またこのタイプはソロの出来不出来より、むしろ楽曲の構成 (作曲法) を見ながら、どちらかといえばバンド全体のアンサンブルを注意して聴く。この場合、そのアルバムにいくらすばらしい個人のソロやインタープレイがあったとしても、まず大前提として楽曲がよくなければそのアルバムを良いとは認識しない。

 ちなみにこれは 「どっちがいい悪い」 とか 、「どっちが正しい / まちがっている」 という問題じゃない。単なる価値観のちがいである。そしてこの価値判断の差異は、当然レヴューの書き方にも表れる。つまり個々人のレヴューは、かなりちがった切り口になる。

 とすれば他人のレヴューにいくら 「このアルバムは出来がいい」 と書いてあっても、それをそのまま鵜呑みにはできない。なぜなら前述の通り、人によってチェックポイントがまったくちがうからだ。

 となれば他人のレヴューをうまく読み分け、自分のCD購入の参考にするには、まずそのレヴュアーは自分と同じ価値観かどうか? をあらかじめ把握しておくことだ。(これはその人のレヴュー記事を何本か読んでいるうちに自然とわかる)

 そして自分と同じ価値観を持つレヴュアーが 「このアルバムはいい」 と書いてあれば、買う。逆に自分と正反対の価値観を持つレヴュアーが 「このアルバムはいい」 と書いてあったら、買わない。

 この方法でムダのないCDの買い方ができるはずだ。
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テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

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Author:Grass hopper
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