スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Patrick Cornelius / Infinite Blue

1

Patrick Cornelius (as)
Frank Kimbrough (p)
Michael Janisch (b)
Jeff Ballard (ds)
Nick Vayenas (tb on M-1,4,5,6,9)
Michael Rodriguez (tp on M-2,4,5)
John Chin (p on M-9)

Recorded: October 21, 2012, at Bunker Studios, NY
Engineer: Tyler McDiarmid (Whirlwind Recordings WR4637)

華やかで洗練された新世代ハードバップ

 ニューヨークで活動する若手アルト奏者、パトック・コーネリアスの4作目になる最新アルバムは、都会的で洗練された新世代ハードバップだ。バッチリ決めたホーン・アレンジが華やかでスタイリッシュ。奇をてらわないオーソドックスな作りで、だれが聴いても「かっこいい」と言いそうな二枚目路線が気持ちいい。

 メンバーは売れっ子のジェフ・バラード(ds)を軸に、マリア・シュナイダー・ビッグバンドのフランク・キンブロウ(p)、マイケル・ジャニッシュ(b)で組むカルテットが基本だ。これに曲によりマイケル・ロドリゲス(tp)ら新鋭がフィーチャーされている。

 コーネリアスのオリジナル8曲に加え、ゲスト参加の韓国人ピアニスト、ジョン・チンが1曲を持ち寄った。前作「Maybe Steps」(2011)はどちらかといえばインプロ主体の構成だったが、今回は緻密なホーン・アレンジで装飾した楽曲群が煌びやかなイメージを放つ。とても同じミュージシャンの作品とは思えないほど、前作と180度ちがうテイストだ。作曲・アレンジ能力の高さと引き出しの多さに驚かされる。

 アルバム構成をみると、冒頭と中盤、終盤に当たるM-1とM-5、M-8にそれぞれノリのいい4ビートを配し、全体のバランスを取っている。のっけから華麗なホーン・セクションが難度の高いフレーズをキメるM-1は、アルバムの顔ともいえるエネルギッシュなナンバーだ。

 一方、M-5もイントロで登場するホーンの絡みがおもしろい躍動的な曲である。ここでは昨年Criss Crossデビューを飾った「Reverence」(2013年、レヴュー記事はこちら)が印象的だったマイケル・ロドリゲスがテンションの高いソロを吹く。一方、コーネリアスがスピード感のあるテーマからインプロに突入するM-8も凝った作りで、アルバムトータルとして彼のイマジネーションが輝いている。

 プレイヤー別では、全編吹きまくりの主役コーネリアスがいいのは当然として、ほかにはピアノのフランク・キンブロウのプレイが光った。キレのいいバッキングでノリを作り、ソロを取っては伸びやかなフレージングでオンリー・ワンな個性を主張している。

 コーネリアスはデビュー盤の「Lucid Dream」(2006)以降、「Fierce」(2010)、「Maybe Steps」(2011)と高水準の作品を連発しているが、本作はコンポジションも含めて彼の最高傑作といえるだろう。特にメインストリームなハードバップ系が好みの人にはおすすめだ。

 コーネリアスは2005年にアメリカ作曲家作詞家出版者協会(ASCAP)主催のYoung Composer Awardsで優勝し、2011年にはダウンビート誌で「将来を嘱望される若きタレント」に選ばれた。また2012年にはアメリカ室内楽協会(CMA)のNew Jazz Works Commissionを受賞している。
スポンサーサイト

テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

Comment

非公開コメント

プロフィール

松岡美樹

Author:松岡美樹
予定調和じゃない最近のJAZZが好物です。

最新記事
カテゴリ
ブログ内検索
全記事一覧・表示リンク

全ての記事を表示する

月別アーカイブ
最新コメント
最新トラックバック
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
RSSリンクの表示
QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。