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Jesse Stacken / Helleborus

1

Jesse Stacken (p)
Tony Malaby (ts, ss)
Sean Conly (b)
Tom Rainey (ds)

Recorded: April 16, 2014, at Systems Two Recording Studios, NY
Engineer: Joe Marciano (FSNT 454)

トニー・マラビーが咆哮する超絶NYコンテンポラリー

 ぶっちゃけ、こいつはすごい盤だ。アルバム冒頭からトニー・マラビー(ts)が所狭しと暴れ回り、主役のジェシ・スタッケン(p)はフリーキーで素っ頓狂なきわどいプレイを連発する。ニューヨークで活動する若手ピアニストのスタッケンが、新カルテットで挑んだ渾身のニューアルバムである。

 リズム隊は、まずベーシストがグレゴリー・ターディ(ts)グループのレギュラーメンバーとしても知られるショーン・コンリー。一方のドラマーはサックス奏者ティム・バーンやクリス・デイヴィス(p)らとの共演が多く、最新リーダー作「Obbligato」(2014)をリリースしたばかりの名手トム・レイニーだ。この鉄壁の土台の上で、マラビーとスタッケンがやりたい放題なんだからたまらない。

 スタッケンといえば、アイヴィン・オプスヴィーク(b)、ジェフ・デイビス(ds)という強力なリズム隊を擁してFSNTデビューを飾った「That That」 (2007)からずっと注目していた。ちょっとフリーっぽくコンテンポラリーなそのスタイルが気になる存在だった。だが惜しむらくはバンド全体としてのトータルサウンド的な何かが足りない感がし、残念ながら弊ブログで紹介するには至らなかった。

 だが今回リリースされた本盤は、はっきり一線を超えている。文句のつけようがない突き抜けたデキだ。正気と狂気の境界を自在に行き来するマラビーの存在が大きい。全9曲スタッケンのオリジナルが詰まった本作では、そんなマラビーの太くて艶のある力強いブロウとスタッケンの尖った個性を存分に楽しめる。

 2人がユニゾンでテーマを煽るノリのいい4ビートのM-1から、コンリーのリズミックなペースがぐいぐいドライヴするM-3、こっけいなノリとメロディが交錯するM-4、またM-5のような美メロのバラードまで、まったく死角のないアルバム構成がリスナーを圧倒する。

 M-8のようにフリーキーな曲になるとレイニーのシンバルの使い方がまた絶妙で、ドリュー・グレスっぽい独特のノリを持つコンリーのベースとあわせリズム陣の貢献度も絶大だ。メンバー4人の才能の総和が、そのままアルバムのクオリティとして花開いた傑作である。

 スタッケンは1978年ミネソタ生まれ。2002年にニューヨークへ移住して以来、アイヴィン・オプスヴィーク(b)、ジェフ・デイビス(ds)とレギュラートリオを組み、FSNTからリーダー作「That That」 (2007)、「Magnolia」(2010)、「Bagatelles for Trio」(2012)を発表してきた。アメリカ最大のジャス・サイト「All About Jazz」では、"最も注目すべき若手ジャズ・ピアニスト"と称されている。
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ジャンル : 音楽

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