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Michael Eaton / Individuation

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Michael Eaton (ts, ss)
Jon Crowley (tp)
David Liebman (ts, ss on M-4, 5, 13)
Brad Whiteley (p)
Daniel Ori (b on M-3, 4, 6, 8-12)
Scott Colberg (b on M-1, 2, 5, 13)
Shareef Taher (ds)

Recorded: May 18-19 and June 1, 2014, at Bunker Studio, NY
Engineer: Jacob Bergson and Nolan Thies (Destiny Records DR-0003)

D.リーブマン参加、都会的で「いかにも」なコンテンポラリー・ジャズ

 都会的で「いかにもNYC」なコンテンポラリー・ジャズである。敬愛するデヴィッド・リーブマンをゲストに招き、熱いセッションを繰り広げた3曲を含む、計13曲。ブルックリンを拠点に活動するサックス奏者、マイケル・イートンがリリースしたばかりのデビュー作だ。

 イートンは1981生まれ。2004年にインディアナ大学のジェイコブズ音楽学部でジャズ研究の学位を取得した。当時インディアナで活動していた「(x)tet」というセクステットに参加し、アルバム「Strange Visitation」(2009)をリリース。2008年初めにブルックリンへ進出し、デヴィッド・リーブマンやダグ・ウェッブらに師事した。フレッド・ハーシュ、フィル・マーコウィッツらとも共演歴がある。

 アルバム収録曲はすべてイートンのオリジナル。リーブマンとの掛け合いがホットな、ひょうひょうとしたノリの4ビート曲、M-5が飛びぬけていい。ほかに同じくリーブマン参加のスタイリッシュなM-4と、不穏な雰囲気がおもしろいM-13もおいしい。大物との共演曲だけに、これら3曲は他の曲と明らかに演奏の温度感がちがう。気持ちが伝わってくる。

 ただ残念ながらその他の曲は、いかにもブルックリンでやってる若手が作りました、という手合いの曲だ。いや確かにどの曲もかっこいいんだけれど、でもどっかで聴いたことありそうな気もするしなんだかなぁ、てな感じ。強烈なオンリーワンの個性がない。とはいえまだデビュー盤だし、プレイヤーとしての風格や作・編曲の旨みはこれから備わって行くのだろうが。

 もうひとつ気になるのは、M-8からM-12までの5曲が 「Individuation」 (=アルバムタイトル) と題した連作風の作りになっていることだ。この5曲の固まりだけが明らかに前後の曲とテイストがちがう。個人的な意見かもしれないが、この連作部分はぶっちゃけ安手のプログレみたいでちっともおもしろくない。現代ジャズ的な他の曲とかなりギャップがあり、ちぐはぐ感が免れない。アルバムとしての統一感がなく違和感アリアリである。

 これら連作集の題名をそのままアルバムタイトルに据えてることから考えて、「ホントはこの連作みたいな音楽がやりたいんだけど、セールスを考えてその前後に『いま風』のコンテンポラリー・ジャズをもってきました」ということなのかもしれない。

 だがもしそうだとすれば、連作とその他の曲のミックスはどう考えても相乗効果を生んでない。別々の作品として、2枚のアルバムに分けたほうがいい。もちろんデビュー盤を出すチャンスを得て、「このとき」 とばかりにあれこれやりたいことを詰め込んだのかもしれない。気持ちはわかるけれど、アルバム構成の問題は今後の課題として考えてほしい。

 ただひとついえることは、売るためのアルバム作りでよくあるようにマット・ペンマン(b)だの、エリック・ハーランド(ds)だのとスターばかりで固めるのでなく、あくまで自分の率いるグループで彼はチャレンジしたということ。潔いし、応援したい。がんばれマイケル。

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テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

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松岡美樹

Author:松岡美樹
予定調和じゃない最近のJAZZが好物です。

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