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Pablo Held / The Trio Meets John Scofield

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Pablo Held (p)
Robert Landfermann (b)
Jonas Burgwinkel (ds)
John Scofield (g)

Recorded: January 31, 2014, Live at Philharmonic Hall, Cologne,
Engineer: Stefan Deistler (Pirouet Records PIT3078)

巨匠ジョンスコを招いた企画倒れの迷作

 先日リリースと同時に買ったが、ゲスト参加しているジョン・スコフィールド(g)のよさがまったく出ておらずボツにしようと思っていた。一定水準をクリアしてない作品はあまり紹介したくない。だがジョンスコの名前に釣られて買ってしまう人もいるだろうから、今回は警鐘を鳴らす意味であえてレビュー化しておこう。

 本作はドイツの若手ピアニストのパブロ・ヘルドが、自身のピアノトリオにジョンスコを招いた作品だ。ドイツ・ケルンでのライヴ盤とあって収録曲は全5曲と少ない。

 まずジョンスコの楽曲を2曲やっているが、Pirouetレーベル特有の音圧の低さも手伝ってか、躍動感のない貧相な演奏でオリジナル・バージョンに遠く及ばない。特にM-2中盤の冗長でつまらないアレンジはつらい。部分的にルバートのナンバーも2曲(M-3, 4)あるが、これがまた退屈極まりない。単に静かなだけで何の面白みもない。結論として聴けるのは、最終曲のM-5(ジョニ・ミッチェル作)だけだ。

 ジョンスコの楽曲をやるなら、もっと力強い演奏のできるメンバーでないと意味がない。インパクトの強い、はっきりしたビートを出せないこのリズム隊では高嶺の花だ。特にドラムが軽すぎてお話にならない。逆にこのメンバーでやるならジョンスコ曲のようにエネルギー感で勝負する楽曲でなく、もっと静的で繊細な曲でなければメンバーの持ち味が生きない。要は楽曲とメンツがミスマッチなのだ。

 ではなぜこんなミスマッチが起きたのか? 容易に想像できる。おそらくマーケティング的な理由だろう。作品を「売るため」にメジャーなジョンスコと共演したい。共演するからには(たとえメンバーの持ち味が出なくても)ジョンスコの楽曲をやるのが自然だ――。こうゆう流れだろう。こんな理由でメンバーに似合いもしない、魅力のない演奏を聴かされるリスナーはたまったものじゃない。

 リーダーのヘルドはPirouetレーベルからいいピアノトリオ作を2枚出しているが、なぜ静と動、水と油のジョンスコと共演しようなんて考えたのか? 「ヘルドを売り出そう」みたいなPirouet主導の企画なんだとしたら、ハッキリいって企画倒れだ。ヘルドは才能があるのだから、もっと自分のよさが出る作品で勝負してほしい。

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テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

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