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Dayna Stephens / Reminiscent

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Dayna Stephens (ts, ss, bs)
Walter Smith III (ts)
Aaron Parks (p)
Mike Moreno (g)
Harish Raghavan (b)
Rodney Green (ds)

Recorded: October 29, 2013 at Systems Two Recording Studios, NY
Engineer: Michael Marciano (Criss Cross 1377)

スミス3世参加、漂流感のあるグルーヴが心地いい

 2本のサックスが絡まりながらテーマを奏で、高みへと登りつめて行く。現代的で漂流感のあるグルーヴが心地いい。若手サックス奏者、デイナ・スティーブンスがリリースしたばかりのクリスクロス第3作。コンテンポラリー・ジャズの逸品である。

 アルバム全編で、デイナ得意の力を抜いた漂うようなプレイが聴ける。要所を締めるパークスのピアノも相変わらずハイセンスだ。パッと聴いた感じでは地味めの作品だが、聴けば聴くほど味が出るスルメ盤である。クリスクロス第2弾だった自身の最高傑作 「I'll Take My Chances」 (2013年、レヴュー記事はこちら) にはわずかに及ばないが、一定水準をクリアした秀作であることはまちがいない。

 メンバー的には、バークリー音大仲間のウォルター・スミス3世(ts)を大々的にフィーチャした。またセカンド・リーダー作 「Today Is Tomorrow」 (2012年、レヴュー記事はこちら) でも起用しているアーロン・パークス(p)の顔も見える。これに売れっ子若手ギタリスト、マイク・モレノが加わる豪華な布陣だ。

 一方のリズム隊は、スミス3世の最新作 「Still Casual」 (2014年、レヴュー記事はこちら) でも安定感のあるプレイをしていたハリシュ・ラジャン(b)。加えてドラマーは、初リーダー作 「Live at Smalls」 (2014年、レヴュー記事はこちら) が当ブログの年間ニューアルバム第8位を受賞したロドニー・グリーンである。

 デイナのオリジナル4曲にスミス3世が3曲を持ち寄り、ほかはスタンダードなど合計10曲。アルバム前半は比較的コンテンポラリーな楽曲を、逆に後半は昔っぽい懐古調のナンバーを並べている。このコントラストがおもしろい。

 スタイル的には、デイナとスミス3世が組んず解れつしながらテーマを提示する。2人はふだんから親交があり、同じバークリー音大仲間のドラマー、マット・スローカムの一連のリーダー作でもいっしょにやってるだけに息がぴったりだ。

 スミスと絡まりながら立ち上がるM-1冒頭で早くも傑作の予感がする。4ビートに乗り、まずデイナのソロは浮遊感のあるいつものノリ。二番手スミスのソロのほうが心持ち力強い。三番手はパークスが務め、またサックス2本によるテーマに戻る。2人の絡みが予想以上に高い効果を上げている。

 一方、M-2はアップテンポの4ビートで2人のサックスソロも畳みかけるように速いパッセージが繰り出される。続くM-3は痺れるように鎮静的なバラードだ。手探りで彷徨うようにプレイするパークスの働きぶりがすばらしい。

 このほかやや落としたテンポで2人が競演するM-5、モレノが伸びのあるソロを聴かせるM-6、パークスが必殺のピアノソロを見舞うM-9あたりが耳に残った。またハードバピッシュで理屈抜きに楽しい4ビート曲のM-10もいいアクセントになっている。

 総評としては、昨年Sunnysideからリリースした既成曲をこってり盛った新味のないバラード集 「Peace」 では 「ネタ切れかなぁ」 と思わせたが、彼のクリスクロス作品はどこかに 「新しさ」 を覗かせて相変わらずレベルが高い。おすすめです。

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テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

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予定調和じゃない最近のJAZZが好物です。

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