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Kirk Knuffke / Arms & Hands

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Kirk Knuffke (cor)
Mark Helias (b)
Bill Goodwin (ds)

Brian Drye (tb)
Daniel Carter (as)
Jeff Lederer (ss, ts)

Released: 2015, recorded at Acoustic Recording, NY
Engineer: Michael Brordy (Royal Potato Family)

おもちゃ箱をひっくり返したようなアヴァンギャルドな世界

 これはジャズを聴くというより、演劇を観るつもりで聴くといい。でないと楽しめないかもしれない。2005年からニューヨークを拠点に活動している前衛コルネット奏者、カーク・ナフクがリリースしたばかりの新作である。

 1曲を除き、すべてカークのオリジナルで計14曲がずらりと並ぶ。ほとんどが1~2分の短い曲で、彼の脳裏に瞬間的に浮かんだモチーフをそのまま音にしたような構成だ。かなり聴く人を選びそうだが、好きな人は好きなジャズである。

 あるときは攻撃的に、またあるときは子供がおふざけするように。変幻自在のインプロヴィゼーションが繰り広げられる。演奏スタイルは自由自在だ。ベースとのデュオになったり、コルネットが独奏したり。基本はリズム隊との3人編成だが、曲によってはゲストのトロンボーンやアルト、ソプラノ・サックスなどがおもちゃ箱をひっくり返したように錯綜する。

 ルパートが頻出し、フリーっぽい要素がそこかしこに漂う。アンダーグラウンドな臭いがプンプンする。かと思えば突然わかりやすいノリのいいリズムが湧き出し、白熱のバトルになったりする。即興演劇のようにリズム・パターンが刻々と変化し、先がまったく読めない。フリーからファンク、ブルースまで、音楽ジャンルでカテゴライズするのが無意味なくらいの奔放さだ。

 彼はオーネット・コールマン、ウィントン・マルサリスという似ても似つかない両巨頭に師事していたあたりが興味深いが、プレイスタイルの豊富なバリエーションはそんなところからきているのかもしれない。

 またおどけたようなユーモアが感じられるあたり、デイヴ・ダグラスが90年代に結成していたマイ・フェイヴァリットな 「The Tiny Bell Trio」 プロジェクトに近い。ジョークを好むアメリカ人はきっとこういうのが大好きで、喜んで楽しむんだろうなぁ。日本じゃサッパリ売れないけど。

 なお、カークはアルバム 「Big Wig Quartet」 (Clean Feed, 2008) でデビュー以来、ジェシ・スタッケン(p)と組んだピアノとのデュオや、敏腕ドラマー、ケニー・ウォールセンが加わったトリオ作、またトリスターノ系ベテラン・サックス奏者、テッド・ブラウンをフィーチャーしたアルバムなど、Steeple Chaseレーベルに多くの作品を残している。

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テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

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松岡美樹

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予定調和じゃない最近のJAZZが好物です。

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