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Joachim Govin / Elements

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Joachim Govin (b)
Ben Van Gelder (as)
Tony Tixier (p)
Gautier Garrigue (d)

Recorded: October 20-21, 2014, at Studio des Egreffins, France
Engineer: Nicolas Charlier (FSNT 4769)

ベン・ヴァン・ゲルダー参加、フランス発だが今どきのニューヨークが香る一作

 リズムセクションを有能な若手フランス人で固めたヨーロッパ発の作品だが、音はいかにも今どきのニューヨーク風だ。脱力し、波間を漂うようにメロディを奏でるゲルダーのアルトがアルバムカラーを決定づけている。若手フランス人ベーシスト、ヨアヒム・ゴヴァンがリリースしたばかりの初リーダー作である。

 ヨアヒムは1984年生まれ。名サックス奏者、ピエール・オリヴィエ・ゴカンを父に持ち、幼いころからジャズに囲まれて育った。American School of Modern Music of Parisとパリ国立高等音楽院(CNSM)でクリスチャン・ジェンテやベン・ストリートらに師事し、エンリコ・ピエラヌンツィやアルド・ロマーノ、トーマス・エンコなどのサポートで才能を認められた。

 メンバーは、知る人ぞ知るツワモノ揃いだ。アルトのベン・ヴァン・ゲルダーは説明不要だが、まずドラマーのGautier Garrigueは本ブログいち押しの若手フランス人である。

 彼は、2007年ギブソン・コンペ優勝のギタリスト、フェデリコ・カサグランデのアルバム「The Ancient Battle of The Invisible」(2012年、レヴュー記事はこちら)や、若手フランス人ベーシスト、フローレント・ニッセの初リーダー作「Aux Mages」(2014年、レヴュー記事はこちら)などの秀作に参加しているフランス・ジャズ界のホープである。

 実は彼の参加作がほしくて以前から検索しまくっているのだが、残念ながら日本では手に入らない。アマゾンのマーケット・プレイスにもないし、ディスク・ユニオンも扱ってない。八方、手をつくしたがお手上げだ。(ユニオンさん、これ読んでますかぁ?)。私がこれほど執着しているのだから、どれほどいいドラマーかわかるだろう。

 一方、ピアノのトニー・ティキシェも1986年生まれのフランス人で、最新リーダー作は4作目の「Dream Pursuit」(2012年)。かたや本盤ではキラキラと輝く華麗なピアニズムを聴かせている。

 ヨアヒムのオリジナル3曲に加え参加メンバーのゲルダーが1曲、ティキシェが2曲を持ち寄ったほか、ローガン・リチャードソン曲、コルトレーン曲など計11曲。全体にゆったりくつろげる秀曲揃いだが、「くつろげる」といってもスタンダード的な古いテイストではなく、いかにもいまどきの若手がやりそうなどこかに「尖り」のある味わいだ。

 ちょっとゲルダーの作風に似ているが、あそこまで無機的な感じではない。全曲、どこかにもっとメロディックな要素がある。わかりやすい派手さのようなものはなく、どちらかといえば噛めば噛むほど味が出るタイプである。いろんなミュージシャンの作品が集められているが、まるで全曲本人のオリジナルのように聴こえる統一感があるのは、独特の個性が光るゲルダーがずっとアルトを吹いているからだろう。

 ちょっと早いが秋の夜長に一家に1枚。前面に出ているゲルダーのファンにもおすすめできる。品質は絶対保証の優秀作である。

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テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

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松岡美樹

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