スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Adam Kromelow / Youngblood

ak_y

Adam Kromelow (p)
Raviv Markovitz (b)
Jason Burger (ds)

Rec. April 9-10, 2011, at Tedesco Studios, NJ
Producer: Arturo O'Farrill (Zoho Music ZM201202)

ドラマチック(?)なNY最先端ピアノトリオ

 ピアノトリオというよりジャム・バンドに近いか? マンハッタン音楽院卒で、ヴィジェイ・アイヤーやジェイソン・モランに師事したというNYのピアニストAdam Kromelowのトリオ・デビュー作だ。「ピアノトリオでもこんなにうるさく演奏できるのか」という曲が多く、個人的にはちとキツかったが、あとはアレンジ次第だろう。

 HMVには「M,M&W的」、ディスクユニオン新宿ジャズ館ブログには「NYコンテンポラリーサウンドを展開」とあったので、どんなもんかと蛾が明かりに吸い込まれるかのごとく購入した。最初はやたらにうるさく感じ、放り出しかけたが繰り返し聴くうちいくぶん慣れてきた。

 これは少なくとも「ピアノトリオ」などという旧来の文法では言い表せない音だ。聴いていて思い浮かぶのは、ポストe.s.t.の呼び声が高いスイスの若手ピアニストStefan Rusconi率いるRusconi Trioとか、チェコの若手ピアニストIgor Prochazkaのトリオ。そのほかキリギスタン出身の若手ピアニストEldar Djangirovあたりとも共通項がありそうだ。ジャズよりむしろロックやフュージョンのノリにアンテナが向いていそうなポップさが近い。

問題は素材をどう料理するか 

 オリジナル6曲とビートルズ、セロニアス・モンク、ピーター・ガブリエル各1曲づつの合計9曲。本作としては珍しくオーソドックスな4ビートのM-2、美しいM-3(ただし前半限定。後半は異常にうるさい)、静かでメロディアスなM-7、とぼけた味のメロディーが非常にいいM-8が印象に残った。

 M-3の前半やM-7、M-8を聴くとAdam Kromelowにメロディメイカーとしての才能があるのは明らかだが、あとは素材をどう料理するかだろう。キャッチーにしようとして妙にこけおどし的になったり、意味もなくやかましくなったりしている感じがする。アレンジ過多なのだ。

 例えば曲の後半で盛り上げようとアップテンポになったりするが、作り手の狙い通りにはリスナーの気持ちが高ぶらないまま、単にうるさいだけで終わっていたり。ひとつ余分に弄くりたがるところが若気の至りというか、タイトル通り、まさにヤングブラッドである。

 M-3などはその典型で、最初はきわめて美しいメロディーをピアノが深々と奏で始める。で、おお、きれいな佳曲だなぁと思っていたら……途中からやたらドラマチックに一変し、うるさくなる。前半~中盤の静かな部分だけで締めたほうがはるかにいいのに捻り過ぎ、と思えてしまう。

 メロディーセンスはあるのだからもっと素材のよさを生かし、アレンジを抑えてしっとり作ればふつうの売れ筋ピアノトリオがいっちょう上がり、なのだが、でも彼らはきっとM,M&Wとか、トンガったほうに行きたいわけなんだろうな、たぶん。
スポンサーサイト

テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

Comment

こちらからもTBさせていただきます

わたし的には特にうるさくは感じなかったですが、音楽的に詰め込み過ぎかなあという印象は受けました。
でもそんなところも若者らしくて嫌いではないですけどね。
バックを有名ミュージシャンにする、あるいは有名なホーン奏者を加えると、もっとCDも売れると思うのですが、あえて自分たちだけで押し通しているのにも感心しました。
まだ粗削りな部分が多いですが、この調子で独自の路線を歩んで行って欲しいです。

才能は感じさせましたね。

naryさん、こんばんは。TBとコメント、ありがとうございます。
本作は、元になっているメロディー自体はとてもよく、才能を感じました。
あとはアレンジを工夫するか、おっしゃる通りメンバー構成をいじるか、というところでしょうね。
いずれにしろ、将来が楽しみな感じです。応援したいですね。
非公開コメント

Trackback


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

Adam Kromelow Trio / Young Blood

Adam Kromelow(P) Raviv Markovitz(B) Jason Burger(Ds) Rec. April 9-10, 2011, NJ (Zoho Music 201202) 久しぶりの「メンバー全員知らない」買い。こういうのはいったいどんな音楽をやっているの...
プロフィール

松岡美樹

Author:松岡美樹
予定調和じゃない最近のJAZZが好物です。

最新記事
カテゴリ
ブログ内検索
全記事一覧・表示リンク

全ての記事を表示する

月別アーカイブ
最新コメント
最新トラックバック
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

リンク
RSSリンクの表示
QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。