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Jon Irabagon / Behind The Sky

1

Tom Harrell (tp, flh on M-4, 5, 9)
Jon Irabagon (ts, ss)
Luis Perdomo (p)
Yasushi Nakamura (b)
Rudy Royston (ds)

Recorded: April 24, 2014, at the Samurai Hotel, NY
Engineer: David Stoller (Irabbagast Records 004)

売れっ子テナーの最新スマッシュ・ヒット

 あちこちのレコーディングで今やひっぱりだこの暴れ馬ジョン・イラバゴン(ts)。そんな彼の最新リーダー作がリリースされた。方々の参加作で聴ける彼のプレイ通り、まさにエネルギッシュでストレートな音作り。むしろサイド参加作では「かなり抑えて吹いてるんだなぁ」とわかっておもしろい。

 例えば客演しているデイヴ・ダグラス・クインテットでは見事に「歯車の1個」として機能しているが、さすがに自身のリーダー作では思う存分暴れまくっている。

 メンバーは3曲にトム・ハレル(tp)が参加し、リズムセクションはルイス・ペルドモ(p)に中村恭士 (b)、ルディ・ロイストン(ds)というオールスター・キャストである。

 さてサイド参加では八面六臂の活躍を見せるイラバゴンだが、一方のリーダー作はといえば何枚も出してる割にいまひとつ決定打がない。プレイは理屈ぬきにすばらいしいのだが、作曲能力にやや疑問符がつく。そんなイラバゴンにしては、本作はわかりやすい部類のスマッシュ・ヒットといえるだろう。

 全11曲すべてオリジナル。曲作りは大らかでダイナミックな方向性だ。イマどきのNYの若手のようなヘンに今っぽいひねり方をせず、ストレートに自分をそのまま出している。ただ惜しむらくは楽曲によって出来不出来の差がかなり激しい。

 例えば渋い雰囲気のM-1やラテンっぽく躍動するM-2、ドラマチックなM-3、4あたりはノリノリで楽しめるが、アルバム後半になるととたんに求心力が落ちる。

 M-5やM−7、M-10はただ静かなだけで退屈だし、M-9はリピートばかりで新しい展開がない。言葉は悪いが、アルバム全体の三分の一が捨て曲だ。イラバゴン作品にはいつもこれがある。シビアな見方になるかもしれないが、「演奏」にではなく「楽曲」に着目して聴くとどうしてもこうなる。逆にそのほかの楽曲がいいだけにもったいない。

 もちろん随所で聴かせる各人のプレイは文句なしだ。白熱している。その意味では楽曲のデキにこだわる人間にはやや食い足りないが、参加プレイヤーの演奏さえよければ全てよし、の人には満足度が高い。要は好みの問題だ。後者の聴き方でジャズを楽しむ人には、むしろおすすめの作品といえるかもしれない。

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テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

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松岡美樹

Author:松岡美樹
予定調和じゃない最近のJAZZが好物です。

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