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Joonas Haavisto Trio / Oku

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Joonas Haavisto (p)
Antti Lotjonen (b)
Joonas Riippa (ds)

Recorded: April 15-17, 2015, at Kallio-Kuninkala Studios, Finland
Engineer: Mikko Raita (Blue Gleam BG007)

ひたひたと水をたたえる北欧の湖面が浮かぶ

 熱さやノリのよさとはまるで無縁だ。ひたひたと水をたたえた冬の湖面のように、ひたすら静かでクールな演奏が続く。淡々とした幾何学模様の抽象的な世界が広がって行く。フィンランド人ピアニスト、ヨーナス・ハーヴィストがリリースしたばかりの新作である。

 ヨーナスは2009年にデビュー・アルバム「Blue Waters」を発表。日本デビューとなったセカンド作「Micro to Macro」(2012年)がピアノトリオ通の間で話題を呼んだ。本作はそれに続く第3作になる。また本年4月からはジャパン・ツアーも控えている。

 彼は日本の文化やメンタリティに深い興味を抱いており、アルバム・タイトルの「オク」も日本語の「奥」を指す。つまり「奥ゆかしい」とか「奥深い」のような含みをもたせた。また7曲目の「Chilling at Sinjuku」も東京・新宿をイメージして書き下ろされている。

 メンバーはずっと完全固定のスタメンだ。デビュー作からトリオを組むアンティ・ロジョネン(b)、ヨーナス・リーバ(ds)がサポートする。彼らは故国のトップ・ミュージシャンである。

 オリジナル8曲にスタンダードナンバー「When I Fall In Love」を加えた合計9曲(日本盤ボーナストラック含む)。アルバム冒頭を飾る「One For Jean」は、ヨーナスの母国であるフィンランドの著名な作曲家、シベリウスのために書き下ろされている。

 音楽とは、作者の生まれ育った環境が反映されているのが常だ。本作もその例にもれず、見渡す限り真っ白な雪景色のような世界が広がる。目を閉じて聴くと冷たい音の余韻が脳内に広がり、しんしんと降り積もる新雪のような寒色系の色味が浮かんでくる。あくまでも熱くならず、思索的に、軽いタッチでーー。ただしヨーロッパのピアノトリオによくある甘さはなく、キリッとビターな辛口である。ピアノトリオ好きなら一聴の価値ある作品だろう。

 ヨーナスは7才で音楽を学び始め、2002年に名門音楽院のシベリウス・アカデミーへ入学し、ジャズ・ピアノを学んだ。2004年にはフィンランドの有名なビッグバンド、UMOジャズ・オーケストラに参加し、ステップアップ。2013年4月には本トリオで初来日公演を行っている。

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テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

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松岡美樹

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