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Klemens Marktl Sextet / December

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Klemens Marktl (ds)
Seamus Blake (ts, ss)
John Ellis (ts, ss, bcl)
Aaron Goldberg (p)
Joe Locke (vib)
Harish Raghavan (b)

Recorded: April 8, 2015, at the Samurai Hotel Recording Studio, NY
Engineer: David Stoller (FSNT 489)

NYの顔役がズラリ、スッキリ辛口の大吟醸をどうぞ

 シェイマス・ブレイク(ts)ら現代ジャズ界のおいしいところがズラリ揃った。役者を得て、幾重にも塗り重ねられた豪華なアレンジに圧倒される。NYジャズ・シーンで敏腕サイドメンとして知られるドラマーのクレメンス・マートルがリリースした最新作だ。コンテンポラリー・ジャズの快作である。

 マートルは1976年オーストリア生まれ。オランダのアムステルダムでジャズ・ドラムを学び、2003年にニューヨークへ移住した。デビュー作は「The Challenge」(2003年)。以後、本作も含め6枚のリーダー作を出している。

 メンバーはシェイマス・ブレイク(ts)にジョン・エリス(ts)、アーロン・ゴールドバーグ(p)、ハリシュ・ラジャン(b)ら、NYの顔役たちが結集した。順番に何枚でもリーダー作が作れそうな面々である。

 全10曲すべてマートルのオリジナル。NYの若手によくあるような屈折したところがまるでなく、作風は堂々の内角高め。スッキリ辛口の大吟醸を思わせる。まるで楽想が耳の穴から湧き上がってくるかのようなアイデアの豊富さだ。

 例えばM-1とM-6では当代きっての豪華2管のスリリングな掛け合いが聴ける。M-6のテーマ部はホーンアレンジもバッチリ決まってかっこいい。「コンテンポラリー・ジャズってどんなふう?」と聞かれたら、黙って本作を差し出せばいい。

 ブレイクやエリスがいいのは当然として、今回はベーシストのハリシュ・ラジャンに改めて驚かされた。デイナ・スティーブンスの「Reminiscent」(2015年、レヴュー記事はこちら)やウォルター・スミス3世の「Still Casual」(2014年、レヴュー記事はこちら)などでも彼のプレイは聴いていたが、リズム感あふれる俊敏なノリと楽曲構成を生かすコレクティヴなプレイぶりがすばらしい。彼ははっきりベン・ストリートの後釜を狙えるだろう。

 マートルといえば、クリス・チークやマット・ペンマンらを従えた2ndリーダー作「Ocean Avenue」(2005年)もよくできていた。本作も重厚な音の厚みがあり、楽器の重ね方や聴き手の求心力を持続させるメロディ作りなど、いかにもコンポジションの才能があるなぁ、という感じがする。人によってはややアレンジ過多と解釈するかもしれないが、そこを「暑苦しい」と感じるかどうかでこの作品に対する評価が決まりそうだ。

ここに音源アリ



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