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Aki Rissanen / Amorandom

aki_01.jpeg

Aki Rissanen (p)
Antti Lötjönen (b)
Teppo Mäkynen (ds)

Recorded: June 29-30, 2015 at Kallio-Kuninkala Studios, Finland
Engineer: Mikko Raita (Edition EDN1067)

映像的スリルで魅せる音の迷宮

 2015年ダウンビート誌で「ヨーロッパからのライジングスター」と絶賛されたフィンランド出身の若手ピアニスト、アキ・リッサネンがリリースしたばかりのピアノトリオ作品。のっけからミステリアスで荘厳な雰囲気を漂わせ、畳み掛けるようにリスナーを幻惑するスリリングな1枚だ。

 これは単に美しいだけのピアノトリオではない。まるで演劇のように、流れる音が明らかにストーリーをもっている。妖しい音を響かせながら、1音1音が心の襞に分け入ってくる。そしてリスナーは嘘を見透かされたときのように、どこか落ち着かない心理にさせられる。人間を丸裸にする嘘発見器のような音楽だ。

 主役のアキは1980年生まれ。2002年から2009年にかけ、同じフィンランド人ピアニストのヨーナス・ハーヴィストと同様、フィンランドの名門音楽院シベリウス・アカデミーでジャズピアノと作曲を学んだ(修士号取得)。2005年以降、ソロピアノからカルテットまで本作も含め10枚のアルバムをリリースしている。

 全9曲すべてアキのオリジナル。全編、不思議感でいっぱいだ。ミステリアスでちょっとシュール、ジャズだけでなく現代音楽やクラシックの影響も感じさせる。M-4はちょっとなごめるが、特に冒頭の3曲はすごい緊張感でヒリヒリするような焦燥感をかき立てられる。高い音楽的知性を感じさせる作風だ。

 何が始まるのかまったく先が読めない音の迷宮。往年のハードバップあたりの予定調和ぶりとはまるで対照的な現代ジャズだ。とはいえ楽器はピアノとベース、ドラムスしか使ってないのに、ピアノの抑揚だけでよくこれだけ曲調に変化がつけられるなぁ、と感心しきり。才能をピリピリ感じさせる。

 まるで映画を観ているかのように、音で表現される映像が次々と眼前で場面転換して行くスリル。劇場で音楽鑑賞しているような仮想現実感に一瞬囚われる。ストーリー性のあるコンポジションが味わい深い。ちょっとトンがったジャズが好みの人にはおすすめです。

ここで試聴できます。

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テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

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松岡美樹

Author:松岡美樹
予定調和じゃない最近のJAZZが好物です。

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