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【’90〜2000年代・名盤100選】Chris Cheek / Vine

​Chris_Cheek_Vine

Chris Cheek (ts, ss)
Brad Mehldau (p, fender rhodes)
Kurt Rosenwinkel (g)
Matt Penman (b)
Jorge Rossy (ds)

Recorded: December 20-21, 1999 at Avatar Studios, NY
Engineer: James Farber (FSNT 086)

2000年代の新感覚クール・ビューティー誕生

 それまでの「ジャズ」の概念を打ち砕き、まったく新しいジャズを生み出した記念碑的な傑作だ。この音を好むか好まざるかにかかわらず、聴く者をたちどころに瞬殺するインパクトがある。サックス奏者、クリス・チークが2000年にリリースした3枚目の金字塔である。

 4ビートなどカケラもない。バップフレーズよ、さようなら。まったく聴いたことのない斬新なアレンジが空間を切り裂く。プレイヤーは絶対に熱くなることなどなく、あくまでクールに淡々と音を紡ぐ。

 ベースとドラムがのたうつようなリズムを打ち出し、サックスとギターがユニゾンで奇妙なテーマ風フレーズをリピートする。バッキング時のギターは遠慮なくアルペジオを繰り出し、それらの上に乗るサックスは、その後2000年代を席巻することになる浮遊感のあるウネウネした不思議なノリでソロを取るーー。

 '90〜2000年代に大手を振ってジャズ界を闊歩したパット・メセニーとジョン・スコフィールドが旧世代の巨頭だとすれば、ブラッド・メルドーとカート・ローゼンウインケル、ジョシュア・レッドマンはそれに続く新御三家だった。だが彼らとはまったく異なる奇抜なアプローチで新大陸を発見したのが本アルバムである。

 メンバーはごらんの通り。ブラッド・メルドー(p)とカート・ローゼンウインケル(g)、マット・ペンマン(b)、ジョージ・ロッシ(ds)という、2度と実現不可能な当代きっての大物たちが勢揃いしている。なかでも特にローゼンウインケルの時代を切り裂くような革新的なギタープレイが印象に残る。

 当たり前のように計8曲すべてチーク自身のオリジナル。現代ジャズの特徴であるコンポーザー志向の走りだ。うち半分の4曲でメルドーがフェンダー・ローズのエレキ・ピアノを弾いているのも新しい。

 まちがいなく2000年代の新感覚ジャズはここから始まった。本盤を聴かずしてコンテンポラリー・ジャズは語れない。

 クリス・チークは1968年セントルイス生まれ。1988年にバークリー音大に入学し、1992年にニューヨークへ移住した。1997年にFSNTから『I Wish I Knew』でアルバム・デビュー。FSNTから本作も含め『A Girl Named Joe』(1997)、『Blues Cruise』(2005) の4枚のリーダー作を発表している。





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