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Jostein Gulbrandsen / Twelve

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Jostein Gulbradsen (eg, ag, fretless g)
Jon Irabagon (ts, cl)
Eivind Opsvik (b)
Jeff Davis (ds)

Rec. March 12, 2006, at Peter Karl Studios, NY
Engineer: Peter Karl (FSNT 291)

北欧の曇り空を音にするノルウェー人ギタリスト

 ニューヨークで活動するノルウェー人ギタリスト、ヨステイン・グルブランドセンのギターをひとことで言い表すとすれば、「寂寥感」だ。いかにも北欧を感じさせる寒色系の音色で、ほとんど陽の差さないうら寂しい曇り空のようなギターを弾く。デビュー作ながら強烈な個性である。

 メンバーは、サックスに2008年モンクコンペ優勝者のジョン・イラバゴン、リズム隊はトニー・マラビーとの共演で知られるアイヴィン・オプスヴィーク (b) とジェフ・デイヴィス (ds) のコンビだ。

 グルブランドセンはマンハッタン音楽院出身で、2001年からニューヨークで活動している。本作に続き、2011年にはセカンド・リーダー作 「Release of Tension」 をリリースしており、サイド参加作としては「Nathaniel Smith Quartet」 (2011年、レヴュー記事はこちら) などがある。

 オリジナル7曲に、ロックバンド・ポリスの1曲を含む計8曲。まずM-1はギターとサックスがユニゾンで奏でるウネウネしたテーマがおもしろい。オーネット・コールマン風味のテナーと、ベースのリズムに諧謔味があるM-2も不思議な魅力にあふれている。

 M-4はオーソドックスな速い4ビートで、ギターとテナーがテンションの高いソロを決める。続くM-5はオプスヴィークが弓弾きするベースのリフレインがもの悲しく、ギターとクラリネットによるユニゾンのテーマも非常に美しいメランコリックな逸品だ。

 またポリスのヒット曲 「Message In A Bottle」 を大胆なアレンジで聴かせるM-6は、ミュートを利かせたベースと単弦弾きでパッキングするギターのからみが効果的。途中フリーっぽくなり迷宮の世界へ行くが、すぐ立ち直りストンと終わる。

 一方、アコースティック・ギターをフィーチャーしたM-3やM-8は、侘びサビに満ちあふれ味わい深い。 「アルバム構成に変化をつけるために入れました」 的な間に合わせのアコギ曲は多いが、この人のアコギ演奏ははっきり必然性を感じさせる。

 グルブランドセンはめったに速いフレーズを弾かず、独特の間を取りながら噛み締めるように音符を紡いで行く。スペースを生かしたプレイが印象的だ。彼にからむイラバゴンのテナーは時に狂気を感じさせ、オプスヴィークとデイヴィスのリズム隊は超強力で太くずっしり重い。ここ数ヶ月間でダントツに刺激的だった1枚。おすすめである。
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テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

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松岡美樹

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予定調和じゃない最近のJAZZが好物です。

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