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Sebastian Noelle / Koan

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Loren Stillman (as)
Sebastian Noelle (g)
Thomson Kneeland (b)
Tony Moreno (ds)
George Colligan (p)

Rec. April 22-24, 2010, at West Village Studios, NY
Engineer: Chris Kaufmann (FSNT 391)

ブルックリン最先端、浮遊しながら壊れて行くアルトとギター

 淡々と何の感情も込めず、静かに詩を朗読しているかのような作品だ。クールで無機的なギターとアルトが交互にソロを取り、機械っぽいメカニカルな楽曲が続く。最初は取っ付きにくいが何度も聴くうち暗示にかかったように気持ちよくなる麻薬盤だ。

 2002年からニューヨークで活動しているドイツのギタリスト、セバスチャン・ノエルの最新作 (セカンド・リーダー作) だが、なによりローレン・スティルマンの冷たく醒めたアルトがアルバム全体の印象を強く決定付けている。実質的には、スティルマンとの双頭バンドといっていいだろう。

 ノエルの作風とプレイスタイルはギタリストのネイト・ラドリー (レヴュー記事はこちら) に近く、スティルマンを交えた人脈的に言っても遠くないのだろう。ニューヨークの若手の中では、「フリー・インプロヴィゼーションまでは行かないけれどちょっと前衛的で、決して熱くならない淡白な無機質さがおもしろい」 みたいな位置づけのプレーヤーたちだ。

 全11曲すべてオリジナル。このアルバム構成が、自分色の独自コンセプトで勝負する種類のアーチストであることを物語っている。バンドとしてのノリはあるが何拍子だかわからないようなリズムが続き、徹頭徹尾、ふわふわと漂うように最終曲を迎える。ドラマーはけっこう強いビートを叩き出しているのだが、なぜか浮遊感の漂う展開になるのが不思議だ。

 気の抜けたサイダーのようなこのギターとアルトの壊れ方は、とにかくふつうじゃない。サイド参加しているジョージ・コリガンのソロになると、突然ものすごく 「まとも」 に聴こえるのがおかしい。

 使用上の注意としては、興味のない人はハナもひっかけないが好きな人はすごく好き、なタイプのジャズだ。 「熱い50年代のハードバップ以外はジャズじゃない」 みたいな好みの人は近づかないほうが無難だろう。

 でもめっちゃ、イイけどねぇ。
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テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

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予定調和じゃない最近のJAZZが好物です。

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