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Ohad Talmor / Newsreel

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Ohad Talmor (ts)
Shane Endsley (tp)
Jacob Sacks (p, Fender Rhodes on M-3)
Matt Pavolka (acoustic bass, electric bass on M-3)
Dan Weiss (ds, voice)

Rec. September 2008, at Peter Karl Studio, NY
Mixed by Pete Rende (Auand AU9023)

イスラエル系テナー奏者が仕掛けるユーモラスな悪戯

 現代NYの息吹が聴こえてくるような作品だ。アルバムの随所に新しさと悪戯心をくすぐる仕掛けがある。ユーモアのセンスが感じられる逸品である。イスラエル系アメリカ人の若手テナー奏者、オハッド・タルマーの最新作だ。

 タルマーはマーク・ターナー系の脱力した今風テナーを吹く。リー・コニッツを師に持ち、コニッツとのプロジェクトでも共演しているだけに芸風が似ている。前回紹介したマーク・モマース (ts) と同じく、決して熱くならないストイックな緊張感をウリにする。

 メンバーも豪華だ。トランペットにスティーブ・コールマンとの共演で知られるシェーン・エンズレイ、リズムセクションにはジェイコブ・サックス (p) とマット・パヴォルカ (b)、ダン・ワイス (ds) を配した。特に本作ではジェイコブ・サックスがブッ飛んだプレイをしている。またパヴォルカとワイスのリズム隊が曲中で自在にテンポを変えるなど、リズミカルなからみも非常にエキサイティングだ。

 オリジナル8曲に加え、オーネット・コールマンの「New York」など全10曲。トラディショナルなM-1とM-10のほか、リズムの解釈がおもしろいM-4や美しいバラードのM-6、凝った構成が知的なM-8、ノリがよくスタイリッシュなM-9あたりは真っ向勝負の秀曲だ。

 ただし曲に合わせてダン・ワイスがセリフをしゃべるシュールなM-2や、エレクトリック・ベースでスラップ奏法を聴かせるM-3などは人によってはギミック (こけおどし) と感じて乗れないかもしれない。

 アメリカ国歌のパロディが登場するなど、本作にはこの種の風変わりなアイデアが至るところに盛り込まれている。そこをユーモアと取るか悪ふざけと感じるかで、作品に対する評価が変わりそうだ。聴き手のセンスが問われるリトマス試験紙のようなアルバムである。
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テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

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