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Jake Saslow / Crosby Street

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Jake saslow (ts)
Mike Moreno (g)
Fabian Almazan (p)
Joe Martin (b)
Marcus Gilmore (ds)

Rec. May-Jun, 2011, at Systems Two Recording Studios, NY
Engineer: Mike Marciano (14th Street Records 14SR 1101)

モレノ、M・ギルモアらNYオールスターズが結集した癒し系コンテンポラリー

 疲れた時に流しっ放しにしておきたいCDってある。本作はまさにそんな1枚だ。ゆったりしたテンポでリラックスでき、知らず知らずのうちに1日の疲れが飛んで行く。だが本盤は単なるヒーリング・ミュージックではない。曲調は緩いが演奏はハイレベルだ。NYのオールスターが繰り広げるインタープレイに耳を奪われること請け合い。若手テナー奏者、ジェイク・サスロウのデビュー作である。

 サスロウのテナーは最近紹介したオハッド・タルマー、マーク・モマースらと同様、若いのに枯れた味わいがある。非エネルギッシュで脱力し、ゆらゆら漂う感じがなんともいえない。ざっくり分類すれば3人ともマーク・ターナー系だ。現代NYの若手の間ではこのスタイルがひとつのスタンダードなのだろう。

 彼は2004年にマンハッタン音楽院を卒業し、ディック・オーツやジョージ・ガゾーン、デイヴ・リーブマンらに師事した。その後、The Thelonious Monk Institute of Jazzで学び、2009年からニューヨークを拠点に活動している。

 メンバーは我らがマイク・モレノ (g) に、テレンス・ブランチャードのレギュラー・コンボも務めるキューバ出身のファビアン・アルマザン (p)。かたやリズム隊はジョー・マーティン (b) とマーカス・ギルモア (ds) という強力な布陣だ。

 ホレス・シルバー曲とオリジナル6曲の合計7曲。キャッチーでかっこいいM-1のインパクトが特に強い。ミディアム~スローの似た楽曲が並びやや変化に乏しいが、そのぶん統一感はある。あえてカテゴライズすれば癒し系のNYコンテンポラリーである。

 メンバー個々を見るとマイク・モレノは相変わらずだ。ふんわり浮遊するファンタジーなプレイがすばらしい。彼のまったりしたギターの音色とタイム感が本作のテイストを完全に印象付けている。

 一方、リズム隊もすばらしい。特にひさしぶりに聴いたジョー・マーティンには感心させられた。しなやかに揺らめきながら聴き手をリズムに乗せ、バンド全体のグルーヴを完全に牛耳っている。絶妙なノリとリズム感だ。

 彼はマーク・ジョンソンあたりと同じく、細くタイトでクッキリした音のペースを弾く。ふつうのベーシストは音の中心部に芯があり、それを中心に周囲へ広がるごとに音がぼけて行く感じだが、この人は音そのものがコリッとした芯でできているかのようだ。

 かたやマーカス・ギルモアはいつもの 「ズリ・ズリ・ズリッ」 と地を這うようなノリである。ムチのようにしなるアタック感が弾力的で非常にバネがある。ズンと重心が低く安定しており、それを核としてたわみながらおいしいオカズを入れて行く。

 最後にエンジニアを務める名手マイク・マルシアーノの仕事は当たりだ。エッジをくっきり出すジョー・マーティンのペースがよく録れている。音の肉付きも申し分ない。中高域の解像感も高く満足なデキだ。
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テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

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松岡美樹

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予定調和じゃない最近のJAZZが好物です。

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