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Pete Robbins / Do the Hate Laugh Shimmy

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Pete Robbins (as, fx)
Sam Sadigursky (ts, cl, bcl, fx)
Jesse Neuman (tp, fx)
Craig Taborn (fender rhodes)
Eliot Cardinaux (fender rhodes, fx, loops)
Ben Monder (g)
Ryan Blotnick (g)
Mike Gamble (g, loops)
Thomas Morgan (b)
Dan Weiss (ds)
Tyshawn Sorey (ds)

Released. 2007 (FSNT 313)

複雑なのにポップ、ブルックリンの新世代ニュータイプがこいつだ

 このところブルックリン界隈は個性的な若手アルト奏者を輩出している。このピート・ロビンズもそのひとりだ。1978年NY生まれ。ニューイングランド音楽院を卒業後、2002年からブルックリンを拠点に活動を始めた。ポール・ブレイやジョージ・ガゾーンらに師事し、変拍子を駆使したプログレッシヴな作風で知られている。

 本作はそんなピートの3枚目に当たるリーダー作であり、FSNTデビューとなった最新スタジオ録音盤だ。連鎖するキメと複雑なリズムパターンでゆくえが見えず、ジェットコースターのようにハラハラどきどきの展開が続く。かといって難解なわけでなく、曲調はむしろポップでさえある。まさにブルックリンのニュータイプといえる。

 メンバーは、ギターにベン・モンダーとマイク・ギャンブル。リズム隊はトーマス・モーガン (b)、ダン・ワイス (ds) というブルックリンでおなじみのコンビを軸に、今や日の出の勢いの若手ドラマー、タイション・ソーリーも4曲叩いている。ピートはアルト奏者である以上にコンポーザーであり、収録曲10曲すべてが当然のようにオリジナルである。

 朝焼けを想わせるベン・モンダーのギターで始まるM-1は、傑作を予感させるに充分だ。キメを多用し凝ったアレンジで聴き手を飽きさせない。トーマス・モーガンのベースラインがかっこいいM-2も同様にアレンジの勝利である。

 また複雑な構成のM-3では、途中クライグ・テイボーンがアブストラクトな必殺のピアノソロを見舞う。ほかに浮遊感漂う展開からファンキーに転じるM-5、終始抽象的な構成と音使いがミステリアスなM-7、たたみかけるようにキメが連なるM-9、ロック的アプローチが光るマイク・ギャンブルのギターが印象的なM-10が耳に残った。

 プレイヤー別ではトーマス・モーガンのセンスが随所に光っている。若手ながら最近仕事が急増しているのもうなずける。また新鋭タイション・ソーリーも、ピートの次作に当たるライヴ盤 「Silent Z live」 (2009) での叩きまくりほどではないものの片鱗は見せている。全体にホーンアレンジもよく、編曲のトンガリ具合が現代ブルックリン派のひとつの究極を提起したアルバムである。

 なおピートはヴィジェイ・アイヤー (p)、アイヴィン・オプスヴィーク (b)、タイション・ソーリー (ds) をフィーチャーした最新作をすでに録り終えたばかり。リリース日やレーベルはまだ未定だが発売が楽しみだ。
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テーマ : JAZZ
ジャンル : 音楽

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